おわら風の盆 祭りの起源
『おわら風の盆』は、元禄15年(江戸時代前期だね)に始まったとされている。その年、八尾町を興した人の子孫が町づくりに関する重要書類(加賀藩から下ろされた「町立御墨付」)を持って町を飛び出してしまうという事件があった。
困った町役人たちは、その人が身を潜めていた家に花見を口実に押し掛け、酒宴に紛れて書類奪還に成功!町民たちはそれを喜んで歌い、楽器を鳴らして三日三晩踊り明かして祝ったのが始まりと言われている。
この時すでに歌垣歌(後述の「糸繰り歌」や「桑摘み歌」などの女性たちが仕事をしながら口ずさんでいた歌のこと)から発生したおわら節の原点とも言うべき歌謡は存在しており、この時の祝いである町内踊り回りは、おわら節の起源というより、今日の「町流し」の風習につながるものではないかと推測されている。
今ではこの祭り、立春から210日目に吹く風を歌や踊りで迎え、収穫前の稲が災害に遭わぬよう神様をもてなす行事となった。…というわけで、祭日とは関係なく、立春からきっちり210日目にあたる毎年9/1〜3に催されている。
考えてみれば、9月の初旬というのは台風が多く上陸する時期である。そのときに風の神をもてなすというのは、あながち間違いではないわけだ。
風の通り道、八尾に今年も祭りの季節がやってきた…。
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2002/09/01 | かづよ備忘録
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