【二種免許】深視力検査合格のコツや裏技

2022/01/09 | かづよ備忘録 | kazuyo

東京では免許更新の際、ゴールド免許の方や島嶼にお住まいの方以外は、鮫洲府中江東の運転免許証試験場での更新手続きが必要である。

那須自動車学校「深視力について」より。検査では物を立体的に捉える事ができるか、遠近感が正常か、立体視及び遠近感が測られる。検査は検査機で「三桿法」と呼ばれる測定方法で3回行われ、誤差が平均2cm以下だと合格とされる。

深視力検査は、不合格だと各種二種免許が更新できないだけでなく、更新手数料も返還されない。

ここでは深視力検査とメガネ作成のスペシャリストサメズメガネの店主に聞いた、深視力検査合格のコツや裏技、対策方法などを紹介する。

深視力検査が合格しやすくなる試験場選びの裏技

サメズメガネにある深視力検査機。東京都の運転免許試験場にあるマシンと同型のもの。

このマシンはサメズメガネにある深視力検査機。東京都の運転免許試験場にあるマシンと同型のものである。

深視力検査機。この穴から中を覗き込んで検査する

機械の側方にあいた穴から中を覗き込み、

深視力検査機内部を横から見たもの

3本の並んだ棒のうち、両端は固定されていて真ん中の棒だけが前後に移動するのを見ながら、棒が3本横並びになる瞬間を当てるという検査である。

都内に3つある試験場のうち、江東の深視力検査が最も厳しいそうだ。江東の試験場では
・手前→重なる瞬間→奥
・手前←重なる瞬間←奥
の両方向とも重なった瞬間を当てなければ不合格となる。一度でもスルーすると合格できない上に、1日で受けることができる検査回数の上限が2回と決められているため江東の試験場の深視力検査が最も検査基準が厳しく、合格しにくいのだ。

府中は新型の深視力検査機で不合格だった場合、別室で旧型の深視力検査機で再検査を受けることができる。

新型の深視力検査機(このページで紹介している深視力検査機写真はすべて新型)は、旧型よりコンパクトになって棒の移動距離が短い上に、鏡に投影された像を見て判断しなければならないため、旧型機よりも見えづらい。
旧型機は棒の移動距離が長く、(鏡像ではなく)実像を見て検査できるので、新型機より合格しやすいという特性がある。

鮫洲は新型機を使っているが、3回検査判定を行う際、自分のタイミングでボタンを押すことが許されており、棒が何度行き来しても咎められない。その上、更新手続き受付時間内であれば何度でも検査を受けることができるので、自信がない方は鮫洲で検査を受けると良いだろう。

ちなみに、深視力検査に不合格の際、検査官に「30分ぐらい目を休めてから、また試してみてください」と言われるが、目を休めたり、前日の睡眠不足が見え方に影響することはない。リトライして合格したとしたら、それはコツを掴んでタイミングが合うようになったか、アテ勘でうまくいったか、のいずれかである。

では、深視力検査が合格しやすくなるコツや対策方法を4つ紹介したい。

①深視力検査合格のコツ

「深視力検査 コツ」と検索すると上位に表示されるコンテンツに「左右の棒に焦点を合わせるのではなく、視線を固定させるために、どちらか1本に視線を固定するとよい」的なことが書かれているが、あれは個人の感想であり、深視力検査のプロいわく間違い。

深視力検査の際は「一点透視図法」のように奥行きを意識すると良い。黄色矢印のように画像を立体的に捉えるようイメージする

両脇の棒に視線を固定しつつ、一点透視図法のように奥行きを意識しながら見るのがミソ。

深視力は両目を使って奥行きを認知するものなので、奥行きを意識しながら立体的に棒の動きを捉えようと脳内イメージを通して見るようにする(②で補足あり)と、真ん中の棒が移動することで
・両脇の棒より、真ん中の棒が遠いときは細く見える。
・両脇の棒より、真ん中の棒が近いときは太く見える。

深視力検査のコツ。真ん中の棒が遠くにあるときは細く、近くにあるときは太く見える

両脇の棒の太さと、真ん中の棒の太さが一致したタイミングでボタンを押すようにするとよい。ただし、太さの違いはほんの僅かなので、集中して見ること。

そして、遠くから近づいてくるときは見やすい(細い棒が太くなってくるように見えるとき)が、遠ざかっていくときは見えにくい傾向にあるようだ(サメズメガネで測定した人の統計結果より)。焦らずに、真ん中の棒が近づいてくるタイミングを見計らうようにするとよいだろう。

②3Dアートで合格率アップを狙う

3Dアート(ステレオグラム、立体視などとも呼ばれる)を見る訓練をすると、合格率が上がることが多いとのこと。

検査の直前に簡単な3Dアートで立体視を脳にインプットしてから臨むとよいだろう。

というのも、3Dアートを見ても視力は回復しないが、脳が立体的にものを捉える力が高まるからだ。

事実、サメズメガネでは視力に問題がなく、目で見たものが脳にうまく伝達できていない人に対して、3Dアートを見る訓練と深視力検査機を併用した短時間のトレーニングを行い、立体視のやり方を脳がイメージできるよう促し、脳トレの結果を脳が忘れてしまわないうちに再検査に臨ませるという手法を用いて、多くの人を合格に導いている。

このことから、日常的に3Dアートを見るトレーニングをすることによって、脳が立体的に物を捉える方法がイメージしやすくなり、深視力検査に合格する可能性が高まるのではないかと考察している。

ただし、このトレーニングは脳が非常に疲れるので、目を酷使する作業の途中や長時間のトレーニングはオススメしないとのこと。

③試験場に行くなら朝イチを狙え!

深視力に自信がないなら、朝イチに行くのがオススメ。不合格になってもリトライする時間的余裕があるだけでなく、朝早い時間は免許更新者が比較的少ないのでリトライの際の待ち時間が短い。

サメズメガネ

また、不合格になったあと、深視力対応メガネを作りに行ってもすぐ作ることができる(空いていれば所要時間45分~1時間)。時間が経つにつれ、メガネを作りに来る人が増え、11:00をすぎると行列ができることも。

④遠視、乱視、強度近視、不同視、斜視の人

遠視、乱視、強度近視、不同視(左右の視力が著しく違う)、斜視(左右の目線がズレている)の人は合格率が低いので、事前に深視力測定機のあるところで試してみるのがオススメ。

鮫洲なら試験場の目の前のサメズメガネで10分1,000円で練習することができる。その際、店主が合格のコツも含めて教えてくれる。また、合格の見込みが低ければその場でメガネも作成可能で、作って練習して、すぐに試験場に戻れるのも便利である。

深視力は加齢とともに合格率が下がる傾向にある。それは眼球を動かす筋肉が衰えるから。これは筆者の考えだが、深視力検査で不合格だった場合、自力で受かるのはなかなか難しいように思う。視力をメガネで矯正して望むのが無難だろう。

都内で深視力をきちんと測ったり、矯正できる眼鏡店や眼科は少ない。免許更新のために深視力を測ったり矯正するのであれば、試験場と同じ検査機があるところを選びたい。というのも、静止している状態で測る深視力と、動いているものを捉える深視力では矯正具合が異なるからだ。

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