吉祥寺「小ざさ」
さっきも書いたけど、吉祥寺と言えば「小ざさ」と言われるくらい有名。これはさすがに昔から知ってたし、おじいちゃんが好きだったので小さい頃はここの最中をよく食べた。
しかーし!一昨日まで「こざさ」って読んでました。正式には「おざさ」。……読めるか!あほっ。ふりがな振ってぇな。
さておき、この店は何が有名かというと、ズバリ「羊羹」!…誰ですか「羊羹はよう噛んで食べろ」なんて、「笑点」並にくっだらないギャグ言ってるのは!
いや、まじすごいんだってば。毎朝3時とか4時とかから行列が出来るんだよ。開店時間は10時なのに!ジラレナイシン。6時じゃ遅いらしいからね。しかも、並んでるのはほとんど常連さんとのこと。みんなで茶飲み話をしながら開店を待っているらしい。……というわけで、すごい近くに住んでたこともあったけど、未だかつて口にしたことのない幻の味なのだ。
まぁ、そんな強烈な早起きをしなくても、老舗の味を堪能する手段はある。そう、前出の「最中」だ。1コからばら売りしてくれる。
近年、減塩だとか、甘さ控えめだとかが健康志向に乗っかって大流行だけど、「小ざさ」はそれに真っ向から刃向かってる感じ。「ウチは老舗ですから、昔からの味を変えないのがポリシーです」みたいな味がする。……つまり、甘い!
豆と砂糖で煮てるだけなはずなのに、時々砂糖のかたまり?…みたいな「ごりっ」とした食感がある。長時間煮ているのに豆が原型をとどめている、粒あんに近い感じ。…あんこと言うより、べたっとした甘納豆を挟んであるっていうのに近いかな。
最中は、軽いんだけどざくっとした歯触り。
小さい頃、この甘さは苦手だった。最近、渋いお茶も飲めるようになったからだと思うんだけど「この甘さと渋いお茶」はアリだと思う。なんつーか、懐かしい、おじいちゃんを思い出す味なんだな。
人って、味覚でも誰か大切な人を思い出すことが出来るんだね。人は、死んだら忘れられていくんじゃなくって、こうやって血肉になってて、ふとした瞬間にわき上がってくるんだーとか思いながら食べた。
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2004/07/04 | かづよ備忘録
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