神話を巡る冒険:江田神社 御池(禊池)@宮崎
スピリチュアル・カウンセラーの江原啓之さんが紹介したことで有名になった江田神社にも行ってきた。
境内の楠がパワースポットらしいのだけど、帰ってくるまで知らなかったw でも、参拝している途中で天気雨が降り出して、偶然にも雨宿りさせてもらってたと思う。ありがたや。
さておき。
江田神社は宮崎シーガイヤやゴルフ場と同じ敷地内にある。この辺り一帯は森林公園になっており、住所は「宮崎市阿波岐原町(あわぎがはらちょう)」である。
この地名は、日本最古の書物に
■『古事記』……竺紫日向之橘小門之阿波岐原
■日本書紀……筑紫日向小戸橘之檍原
として登場するだけでなく、神社の神主さんがあげる祝詞にも「筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原に禊ぎはらい給う~」と登場する、かなり古くからある重要な地名なのだ。
なにで有名かというと、伊弉諾尊(イザナギ)と伊弉冉尊(イザナミ)が登場する ゾンビ物語 神話と深い関係がある。
イザナギは妹のイザナミと結婚し(!)、たくさんの子をもうけたが、最後に火の神である迦具土神(カグツチ)を産んだときに陰部をヤケド。それが元で死亡する。
怒ったイザナギはカグツチを十拳剣(とつかのつるぎ)で斬り殺してしまった。このときの血から生まれたのがタケミカヅチとフツヌシである。
死んだ 妹 妻を生き返らせようと、イザナギは死後の世界である「黄泉の国」まで迎えに行く。そこで見たのは妻の変わらぬ姿。
一緒に帰ろうと言葉をかけると、妻は「黄泉の国の食べ物を食べ、死の国の住人になってしまったので一緒には帰れません。…が、黄泉神に相談してみるのでその間 覗かないで」と言い残して家の奥に入っていってしまった。
あまりにも長い間出てこないので約束を破ってこっそり覗いたら、そこにあったのはなんと蛆のたかる妻の腐乱死体。
ドン引きして逃げる夫。
恥をかかされたとキレる妻。
妻は手下を差し向けて追うが、振り切られる。
そこでとうとうラスボス:ゾンビ妻登場。
イザナギは、黄泉の国と地上の境を大岩でふさぎ、こっち側に来られないようにした。そして、その岩をはさんで夫婦は対面することになる。
そこで妻は「私はこれから毎日、一日に1000人ずつ殺す!」と言い、これに対して夫は「それなら私は一日に1500人生ませる!」と言った。これによって、人はちょっとずつ人口が増えていっているのだそうだ。
やっとの事でゾンビ一行を振り切ったイザナギ。黄泉の国でついた穢れを清めるため、入り江で身体を洗い流した。洗い流した水から多くの神様が誕生した。水から上がり、最後に目と鼻を洗った。
その際、
■左目……天照大御神(アマテラスオオミカミ)
■右目……月読命(ツクヨミノミコト)
■鼻……建速須佐之男命(タケハヤスサノオノミコト)
が生まれたという。
その禊ぎを行ったという入り江こそが、江田神社の御池(禊池)なのだ。
このあたり、昔は入り江だったのだがその後開墾され、禊ぎを行ったといわれている場所も池になった。6月に睡蓮が咲くそうだが、私たちが訪れた8月もクリーム色の花があちこちに咲いていた。
神話を巡る冒険(鹿児島・宮崎編)
1.神話を巡る冒険:霧島神宮@鹿児島
2.神話を巡る冒険:霧島神宮古宮址@鹿児島
3.神話を巡る冒険:天岩戸神社@宮崎
4.神話を巡る冒険:槵觸神社(くしふる神社)@宮崎
5.神話を巡る冒険:天真名井@宮崎
6.神話を巡る冒険:高千穂神社@宮崎
7.宮崎オススメの観光地はイオン。だけど私たちは高千穂峡に行った。
8.神話を巡る冒険:江田神社 御池(禊池)@宮崎
9.神話を巡る冒険:青島@宮崎
10.神話を巡る冒険:鵜戸神宮@宮崎
11.宮崎なのに「川越」で地鶏を食す。
12.おぐら本店@宮崎元祖チキン南蛮を食す。
13.幸加園で宮崎牛を食す。
前の記事: 宮崎オススメの観光地はイオン。だけど私たちは高千穂峡に行った。
次の記事: 神話を巡る冒険:青島@宮崎
前の記事: 宮崎オススメの観光地はイオン。だけど私たちは高千穂峡に行った。
次の記事: 神話を巡る冒険:青島@宮崎
コメント/トラックバック
トラックバック用URL:
この投稿のコメント・トラックバックRSS