神話を巡る冒険:青島@宮崎
青島は「鬼の洗濯岩」と呼ばれる独特な景観の海岸で有名な観光スポットだ。約700万年前位に海中でできた固い砂岩と軟らかい泥岩が繰り返し積み重なった地層が盛り上がって長い間に波に洗われ、固い砂岩層だけが残ってこのような景観になったのだそうだ。
この波状岩は、青島の周囲をぐるりと取り囲んでいて、その様子は航空写真からもくっきりわかるほど。
島を一周してみたかったのだけど、時間がなくて断念。次回は火遠理命(ホオリノミコト:山幸彦)と豊玉姫を祀っている青島神社にも参拝してみたい。
というのも、プロ野球のジャイアンツが毎年必勝祈願に訪れる神社でありw 童話:浦島太郎の元になったと言われている「海幸彦 山幸彦」神話の舞台でもあるからだ。
むかしむかし、海幸彦と山幸彦という仲の悪い兄弟がいた。海幸彦は海で釣りを、山幸彦は野山で狩りをして生活していた。
ある日、山幸彦は光る海をながめているうちに釣りをしてみたくなり、お互いの道具と生活を1日交換しようと申し出て、海幸彦に渋々承諾させた。
すると全然魚が釣れないばかりか、兄の大事な釣り針をなくしてしまう。謝って、代替え品を渡すも兄の怒りは収まらない。海岸で途方にくれていたところ、塩椎神(シオツチノカミ)が現れて相談に乗ってくれた。
シオツチは竹で小船をつくり、山幸彦を乗せると「わしがこの船を押し流す。そのまま潮の流れに乗っていると海の神:(綿津見神ワタツミノカミ)の御殿が見えてくるはずじゃ。着いたら門のそばの木に座って待っていると、ワタツミの娘があなたを見つけ、きっと良い知恵をさずけてくれるじゃろう」と言った。
そうしてたどりついたのが青島と言われており、山幸彦は海神の娘:トヨタマヒメと青島内の「玉の井」という井戸のところで出会い、一目惚れして結婚し、3年の月日を過ごした。
ある日、山幸彦は自分がなぜそこに来たか思いだし、ワタツミに相談。ワタツミは、ノドに針が刺さっている赤い鯛を見つけ出し、釣り針を取り出して、山幸彦に返した。
そのとき、家宝である塩満珠(しおみつたま)と塩乾珠(しおひるたま)も一緒に渡し「釣り針に呪いのかけ方を教えよう。海幸彦は魚が釣れなくなってやがて貧しくなり、お前を襲ってくるだろう。襲ってきたら塩満珠で潮を満ちさせて溺れさせ、降参したら塩乾珠で潮を引かせて助けてあげなさい」と言った。
ワタツミの読み通り、海幸彦は襲撃してきたのでこらしめたところ、「これからはあなたに従い お守りします」と言い、以後 海幸彦を先祖とする隼人族は 朝廷の守護をするようになったのだそう。
いやぁ。壮大な兄弟喧嘩ですな。
神話を巡る冒険(鹿児島・宮崎編)
1.神話を巡る冒険:霧島神宮@鹿児島
2.神話を巡る冒険:霧島神宮古宮址@鹿児島
3.神話を巡る冒険:天岩戸神社@宮崎
4.神話を巡る冒険:槵觸神社(くしふる神社)@宮崎
5.神話を巡る冒険:天真名井@宮崎
6.神話を巡る冒険:高千穂神社@宮崎
7.宮崎オススメの観光地はイオン。だけど私たちは高千穂峡に行った。
8.神話を巡る冒険:江田神社 御池(禊池)@宮崎
9.神話を巡る冒険:青島@宮崎
10.神話を巡る冒険:鵜戸神宮@宮崎
11.宮崎なのに「川越」で地鶏を食す。
12.おぐら本店@宮崎元祖チキン南蛮を食す。
13.幸加園で宮崎牛を食す。
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